ヴェルク - IT起業の記録

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board(SaaS)でセキュリティ割引を始めて3ヶ月経った結果

board」というSaaSで、「2段階認証を必須」または「シングルサインオンのみ」の設定を1ヶ月間継続した場合、月額料金を5%OFFするという「セキュリティ割引」を始めて3ヶ月ほど経ったので、簡単にその結果を書いてみたいと思います。

 

セキュリティ割引についてや狙いなどは下記をご覧ください。

tamukai.blog.velc.jp

 

設定を有効にしているアカウント数の変化

「2段階認証を必須(アカウント内の全ユーザに対して2段階認証を強制する設定)」を有効にしているアカウントは、この3ヶ月で約5倍になりました。

SSOを利用していて、「SSOのみ(ID・パスワードでのログインは不可)」の設定にしているアカウントは、この3ヶ月で約3倍になりました。

boardは低価格なサービスなので、5%という割引による額は非常に小さく、どの程度効果があるか不安だったのですが、予想していたよりも反応があって良かったなあという感じでした。


サポートへの問い合わせ

スタートする前の懸念として、これまで2段階認証やシングルサインオンをまったく使ったことがなく、これをきっかけにやってみようとして、ログインできなくなるというケースが発生したり、「2段階認証・SSOって何ですか」という問い合わせが増えたり、そういうバタつきはあるかなと思っていました。

ただ、これは杞憂に終わりました。

セキュリティ割引に関連したトラブル・混乱などの問い合わせはほとんどありませんでした。

どちらかというと、セキュリティ割引をスタートするにあたって、少し前に「2段階認証を必須にする設定」を追加した時の方が、「必須設定をOFF = 2段階認証自体もOFF」と勘違いしてアプリから削除してしまった、という問い合わせがあり、その時の方が問い合わせがあった印象です。

「2段階認証を必須にする設定」リリース時の問い合わせを踏まえ、ヘルプや画面上の表示など勘違いを減らす工夫をして、セキュリティ割引の開始に備えてました。

 

周囲の反応

あまり見かけない制度だと思うので、スタートする前はどういう反応があるのかは不安でした。

boardユーザの方からすると安くなる制度なので、使う使わないは別として、ネガティブなことはないとは思うのですが、それ以外の、とくにセキュリティ分野や情シスの方などからどういう反応があるかというのは、わりと不安だったというのが正直なところでした。

ただ、ありがたいことに、好意的に受け止めて頂けたケースが大半で、こちらもひと安心でした。

 

事業的な意思決定

「値引きをしてどの程度ユーザ数が伸びるか、どういう見立てになっているの?」「単純に身銭を削っているということ?」というのをちょいちょい聞かれました。

セキュリティ割引は数年ほど前からずっとやりたいと思っていたものなのですが、正直なところ、売上的な影響や、マーケティング的な効果などは、まったく考えていなかったです。

うちの場合、売上目標があるわけでもないので、多少売上の伸びが鈍化しても構わないので気にしていないですし、「この施策によってどの程度ユーザ数が伸びるか」みたいなのは、そういうためにやっているものではなく、「2段階認証などの設定は、どのサービスを使う場合でも、当たり前にやって欲しいこと」なので、そういう思いを形にしただけという感じです。

昨年したカラーユニバーサルデザイン(CUD)対応もそうですが、直接的には売上にプラスにならないものでも、やっていくべきことはやっていきたいなと思っていて、これもそのひとつという位置づけです。
小さい会社なので、そういう取り組みをどんどんやる程のリソースはないですが、毎年少しずつ、何かできると良いなと思っています。


まとめ

セキュリティ割引は、多くの方にとって良いきっかけになったみたいで、本当に良かったなと思います。

とはいえ、毎月のアカウントの登録数とこれらの設定を有効にする数を比べると、まだまだアカウント登録数の方が多く、まだ有効にしていない人、新たにアカウントを作成した人に対しても、セキュリティ割引を知ってもらって、広まっていくようにしていかないといけないので、これからが本番だなと思っています。