1/14に市ヶ谷からから九段南に移転して、前回同様、DIYでオフィスの内装を作りました。
3年前に市ヶ谷に移転した際には「もうDIYはやらずに次は内装工事頼もう」って思ってましたが、数百万単位でかかってしまうため、やっぱりDIYしました。
ちなみに、かかったコストは50万円ほど。
作っている途中の写真などもこまめに撮っておいたので、全行程まとめました。
かなり長文です・・・。
移転の理由・目的
市ヶ谷の旧オフィスは、市ヶ谷駅近くで、かなりしっかりしたビルできれいなのに坪単価1万円という神物件だったので、もっと長くいたかったのですが、いくつかの点でより良い環境にすべく移転することにしました。
・現在うちの会社は8人なのですが、旧オフィスだとやや手狭になりつつあって、あと2人入るのは厳しいなあという感じでした。
・旧オフィスは、執務スペースと会議スペースあって、それ以外のフリースペース的なものはありませんでした。
そのため、息抜きとか気分転換が難しく、気分が乗らない時になかなか難しい環境でした。
・もう一つの大きな理由が、会議室。
旧オフィスは、完全に区切られた会議室ではなく、本棚とパーティションで仕切った会議スペースがあるだけでした。
boardの個別相談会で来て頂くことが増えてきていて、そういう時に、会議スペースだと話しにくいのと、やっぱり「小さい会社」という印象が強くて不安にさせてしまうかなあというのが気になっていました。
そういうことで、オフィス探しを始めました。
ちなみに、オフィス選びの絶対条件は、「トイレは男女別で、執務スペースの外にある」でした。
これは市ヶ谷の旧オフィスを探した時にも同様だったのですが、小さいオフィスだとこれが結構ネックになるんですよね。
なので、時間がかかる可能性があったので、手狭になる前に探し始めました。
広くなったので、エンジニア募集中です!
とりあえずオフィス見学したい、軽く話を聞きたいでも大丈夫ですのでお気軽にご連絡ください!
新オフィスの概要
新オフィスは、受付・会議室はすでにあって、内装もきれいになっていたので、そのままでも悪くありませんでした。
*ちなみに居抜きではなく、会議室などを作ってデザインして貸し出すという物件でした
こんな感じで、特に受付・会議室周りはきれいなので、それは活かしつつ、執務スペース側を中心にDIYすることにしました。
最初のレイアウト案
もらった図面をベースに、最初に作った案がこれです。
20人ほどは入れるスペースに8人なので、かなり贅沢に空間を使っています。
全体を執務スペース(中央)・フリースペース(左)・バーカウンター(手前)の3つのエリアに分けています。
別空間になるように、フリースペース側は緑のカーペット、バーカウンター側は少し床を高くするというイメージです。
この案を作ったのはうちの社員なのですが、僕のイメージとほぼ合っていたので方向性はこれで決まり。わりとスムーズに決まりました。
サンプルの取り寄せ
サンプルの取り寄せは非常に大事です。写真で見るのと実物では結構色合いが違ったりします。
今回は、以下のサンプルを取り寄せました。
・壁紙
・OAフロア用カーペット
・床材用の板
写真で見た感じだとちょっと違うかなと言うものでも同系色はとりあえずサンプル取り寄せて確認してみた方がよいです。
工具の準備
電動ドリルは必須ですね。今回これを購入しました。
ヘッド部分を変えることで、ドリル・インパクトドライバー・丸ノコ・サンダーなどが使えます。
丸ノコは強力でしたね。
「丸ノコ危ないから気をつけた方がいいよ。ちゃんとやり方確認して」って何人もの人に言われて、危ないなら使うのをやめようかと思ったのですが、使わざるを得ない状況だったのと、このセットの丸ノコは簡易的なもので、結構手軽に扱えるものだったみたいです。
今回は丸ノコなかったらできていないものが結構ありました。
では、具体的な内容を紹介していきます。
ちなみに、移転は1/14でしたが、部屋の契約は12/1からで、12月を中心に週一くらいでDIY作業に来ていました。
12/1以降に新オフィスの方に荷物が届くように、11月後半に色々と物を購入。届いたものから作業していきます。
床下配線
後からやると大変なので最初は床下配線から。
僕の自宅のご近所さんが電気工事の会社をやっている方なので、旧オフィス同様、その方にお願いしました。
最初に見積もりをとった内装工事の会社さんよりもだいぶ安い金額で助かりました。
カーペット張替え
最初はカーペットの張り替えから。
フリースペースエリアをグリーンにします。色を変えることで別空間にするイメージです。
「OAカーペットの張替えなら重くないし女性陣にやってもらおう」ってことでそういう役割分担にしたのですが、OAカーペットってまとまるとそこそこな重さだし、これをたくさん張り替えていくのって重労働だったみたいです。ごめん・・・。
OAフロア用のカーペットはサイズが決まっていて、10枚単位で購入できます。今回は、ここで購入しました。
また、OAフロアのカーペットは簡単に剥がせますが、ずれないようにカーペット用の糊が付いています。
元々の糊が残っているので、張替えにあたって糊を再度付ける必要はなさそうでだったので、簡易的な「タイルカーペット用補助接着剤」を購入しました。
*ちなみにこの補助剤もほとんど必要なく、大量に余りました・・・。
一部アクセントとして濃い色を配置するので、まずは上に置いてみて、配置を決めます。
カーペットには向きがあるので、交互にやっていくそうです。
今回の部屋はきれいな正方形ではなく、少し斜めになっているため、壁側のカーペットを切っていかないといけません。
そこで「電動カッター」を購入。
確かに切れるんですが、とにかく遅い・・・。これは必要なかったかも・・・。
そして完成!
色のバランス(たまに濃い緑)がどうなるかなと思ったけど、結構いい感じになりました。
ちなみに、「たまに濃い緑を入れる」案を出した本人は、張り替え始めた時に、「あれ?イマイチ?」と思って内心焦ってたらしいですw
こうやってカーペットの色を変えるだけで別空間のイメージになるので、お手軽ですし、それほどコストがかからないのでオススメです。
壁紙を貼る
前回のオフィスでも壁紙を貼っているので今回は2回目。全然やり方は覚えていませんでしたが、やり始めるとだんだんと思い出してきました。
ちなみに、旧オフィスは柄付きだったので壁紙でしたが、今回は単色なので、「塗り」でも良かった気がします。
壁紙は2箇所。
1つは受付の壁をヴェルクカラーに。もう1つは、バーカウンターの後ろを黒に。
壁紙は「壁紙本舗」さんで「のり付き」の壁紙を購入します。また、壁紙貼りに必要な施工道具一式も売っているのでそれも合わせて購入します。
壁紙貼りのやり方を見ていると、1人でやる方法で説明されているので、意外と1人でできます。(もちろん2人の方が楽だし綺麗にできる)
今回は、壁紙を縦方向に貼ったので1人でできましたが、横方向だと厳しそう。
壁紙貼りの一番難しいのはつなぎ目です。
最初はどうしても綺麗にできないことが多いので、目立たないところからスタートした方がいいですね。
ちなみに、なぜか一番目立つところからスタートしてしまいました・・・。
上の写真のように、元々あった壁紙の上から貼りました。本来は元々あるものを剥がした方が良いらしいですが、面倒だったので上から貼ってみましたが、特に問題ありませんでした。
そして完成です!
近くでみるとちょっとつなぎ目が気になるのですが、遠目にはいい感じです。
木製パーティション
フリースペースと執務スペースを区切る方法として、当初は本棚案だったのですが、本棚だとかなり高さがあるものでないと目線が仕切れないので、木製のパーティションにしました。
ここで便利なのがディアウォール。
市販の2x4材を柱にして、天井でつっぱらせることができるものです。
これを柱として、ここにすのこを付けます。
なぜすのこかというと、安いんですよね。しかも横にすると、柵っぽくなる。これを9枚購入。
柱は天井の高さとディアウォールの厚さを計算して、購入したところでカットしてもらいます。
今回、木材関係は、「okamoku」さんで購入。長さを指定すればカットして送ってくれます。
そして、この柱とすのこを塗料で塗ります。
塗料は「ワトコオイル」を使います。塗った直後と乾いた後で色合いが変わるので難しいですね。薄い場合は重ね塗りをします。
あとは柱となる2x4材にディアウォールを付けて天井と床でつっぱらせて立てるだけですが、天井部分に負荷がかかりすぎないように、板を這わせます。
天井がつっぱりの圧力に耐えられそうかは事前に確認した方がいいですね。今回は、ちょっと危なそうだったので、板を這わせて、負荷を分散させます。
ちなみに、高さの調整が必要な場合は、ディアウォールにスペーサーが入っているのでそれで調整します。
ただ、今回、ちゃんと測ってカットしてもらう長さを決めたはずなのですが、柱の長さがやや足りず、つっぱりが弱い状態だったので、カットしてもらった際の端材を薄く切ってスペーサー代わりに使いました。
*端材は何かと使えるので、カットしてもらったら、端材も一緒に送ってもらう方が良いです。
柱とすのこを付けて、こんな感じになります。
これを3つならべて完成です。
物を引っ掛けられるので、フックで掛けたり、ちょっと棚をつけたり。結構便利です。
執務スペースとフリースペースを仕切ることが目的ですが、視線を感じなくて済むように、高さ・幅をしっかりとります。
すのこを使ったことで、木と木の間に隙間があり、懸念していたほど圧迫感もありませんでした。
照明の枠
フリースペースはちょっと雰囲気を変えたいということで、照明器具の周辺を少しデザインします。
*ちなみに、蛍光灯は全て電球色に変更しています。
オフィスでよくある感じの蛍光灯の器具なので、その周辺に木の枠を付けます。
実際に完成してから見てみると、もう少し高さがあっても良かったのかなあという気がしますね。
木材は、あまり重いと天井が抜けそうで怖いので、軽くて安い「ファルカタ材」を使用し、ワトコオイルで塗装しました。
ちなみに、照明だけ内装屋さんに依頼してダウンライトなどに変えようかと思ったのですが、やはり100万円以上かかってしまうので、保留にしました。
受付
受付エリアは予めこんな感じで受付台や会社名を掲示するボードがある状態でした。
ただ、これがあまりしっくりきていなくて、しかも半円になっているためデザインしにくい。だいぶ悩みました。
まずは受付右の壁をヴェルクカラーの壁紙を貼ります。これでだいぶ雰囲気が変わります。
次にエレベータの左右に、こんな感じで、壁紙を使ったスクエアなものを貼りました。
このアイデアの元ネタは「ファブリックパネル」というものらしいです。ファブリックは布なので、今回は壁紙を使っているので厳密には違いますが、壁紙とセットでいい感じになっています。
100均で購入した発泡スチロールの板をカットし、何枚も重ねて接着し、その上から壁紙を貼って作りました。軽いので、普通の両面テープで付きます。
ちなみに同じものをトイレにも設置しています。
最後に受付部分。
最初付いていたシルバーのボードが気に入らなかったので、それは使わず、天井からポスターパネルを吊るして、シルバーのボードを隠す形で設置しました。
*ちょうどダウンライトが当たって反射してしまうので、写真がうまく撮れない・・・
そして受付台。
賑やかな感じになっていますが、完全に某メンバーの趣味ですね。ちなみに、ほとんど100均の材料でできています。
また、受付のボタンは、以下のような呼び出しボタンが中にはいっていて、それに木箱を被せる形で作りました。
受付の左側にはりんご箱を買ってそこに色々と物を配置しています。
そして、受付と執務エリアが完全に分かれたことで、念願の「飛び込み営業お断り」と表示。どのくらい効果あるのかなあ。
木材ブロックとロゴ
黒い壁紙を貼ったエリアに戻ります。ここはバーカウンターの背景になる部分です。
100均で大量に購入した木材ブロックを使います。
この木材ブロックを3種類の塗料で塗り、両面テープを使って壁に貼ります。
また、市ヶ谷の旧オフィスで受付にあったロゴをここで再利用します。
(旧オフィス)
↓
(新オフィス)
100均の木材ブロックはかなり大量に必要で、毎週のようにダイソーに通っては、「木材ブロック入荷してないですか」って聞いてたらしいですw
しかも、結果的に、量を見誤って、大量に余りました・・・。
バーカウンターエリアの台
物流で使われているパレットを敷き詰め、一段あげます。一段上げることで別空間な感じになります。
このエリアは柱がありぴったりとパレットを敷き詰めることができないため、「プラスチックパレット+オーダーメイドの木製パレット」の組み合わせにしました。
*ちなみに、プラスチックパレットの方が安いので、木製パレットを最小限にしました
パレットを並べて行ったところ、ここで大きな問題が!
木製パレットが入らない!?
オーダーメイドで作ってもらった木製パレットは、木製ということもあり多少誤差があるのですが、それをすっかり忘れていてピッタリサイズで作ってしまい、入りませんでした・・・。
数ミリ大きいという感じです。
厚さがあるので丸ノコでは切れず、数ミリだったので鉋で削ることに!
たぶん、彼は、今後こんなに鉋を使うことはないだろうというくらい、ひたすら鉋で削ってました。ちなみに、ぴったりサイズを発注してしまったのは彼ではなく僕ですw
で、なんとか入りました。
ここに、旧オフィスで使ってた床材(Gロック)を貼るのですが、試しに10枚ほど持ってきて、事前に付け方などを検証しました。
そうしたらところ、プラスチックパレットの上に床材を敷くと、結構音が気になるので、グリーンのカーペットに張替えて不要になった元々のカーペットをプラスチックパレットの上に敷き詰め、その上に床材を敷くようにしました。
こうすることで、音が吸収されいい感じになりました。
*ついでに大量に余ってた、OAカーペットの補助接着剤も使えましたw
仕上げは移転日当日、引越し屋さんに旧オフィスから床材も運んでもらったので、3人がかりでひたすら床材を貼っていきます。
角の部分は、木製のモールディングを買って塗装し、多用途超強力接着剤で、パレット・床材とくっつけます。
ここがちょっと不安なのですが、今のところ剥がれていないです。
ちなみに、Gロックという床材は、賃貸でも使えるように上から敷くタイプの製品なのですが、来社した方の多くが本物の木と思ったほど質感はよくできています。
バーカウンター
今回のDIYの一番の目玉です。
カラーボックスを本体に使い、上に天板、側面に板を付けて作ります。
こんな感じのラフな設計図で本当にちゃんとできるんでしょうか・・・。
まずは本体となるカラーボックスを組み立てます。カラーボックスはニトリで購入。
カラーボックス連結用に木材を打ち付けます。これには、軽くて安いファルカタ材を使いました。
そして、上に天板を付けます。
ちなみにこの天板は結構ちゃんとしたウォールナット材のもので7万円くらいしました。
最後に旧オフィスで使っていた床材を側面に貼り付けていきます。
貼り付けには、多用途超強力接着剤を使用。
これが結構高いので、そこそこコストかかってます・・・。
ここで難しいのは床材の連結部分。どうしても切り口がきれいにならないので、かなり大変だったみたいです。
あと角の処理は、床部分と同様、モールディングを使います。
そして、完成です!
*角のガムテープは、モールディングを超強力接着剤で着くまでに24時間ほどかかるため、1日テープで止めてました
冷蔵庫をラッピング
バーカウンターの中に冷蔵庫を置いているのですが、色が合わず、これがあるだけで、妙に「自宅」感が・・・。
ということで、冷蔵庫を「リアテック」という粘着剤付き装飾シートを貼ります。角はドライヤーで熱を当てて伸ばしながら貼るためかなり暑いです・・・。
参考:貼り方の動画
思いのほか難しいし、暑いし、なかなかツライです。
黒にラッピングしてこんな感じになりました。
完成!
一通り完成してこんな感じのオフィスになりました!
*受付
*会議室
*バーカウンター
*フリースペース
*執務スペース
全体の半分をフリースペースやバーカウンターにして、かなり贅沢にスペースを使っています。
経営者的には家賃の増加がなかなか笑えない感じですが、かなりゆったりしていて、非常に居心地が良いです。
また、自席以外にも作業スペースがたくさんあるので、気分が乗らない時に場所を変えて気分転換もできますし、かなり快適なオフィスになりました。
家賃は、頑張ってboardを伸ばしていけばいいかなと思っているので、まずは快適なオフィスになって良かった。